『〈癒し〉のダンス 「変成した意識」のフィールドワーク』
リチャード・カッツ著
永沢哲、他訳
カラハリ砂漠に住むクンの人々は、薬物などの助けを借りることなく、「踊ること」によって変異意識状態に入り、病気の人々を癒やす、ヒーリング・ダンスを行います。
本書は、ハーヴァード大学の医学部、人類学部で長らく教え、現在はカナダのファーストネイション大学の名誉教授である筆者による、クンの人々が行う、ダンスによる「変成した意識」のフィールド・ワークの記録です。
とはいえ、この人はただの学者ではなく、彼らととことん仲良くなって、自分もトランス状態になってヒーリング・ダンスを踊れるようになることを目指します。
この本は、学術書ではなく、一人の人間が未知の文化に触れて、その文化を受け入れていく記録としても読むことも出来ると思います。
見知らぬ土地を旅して、その土地の人たちと深くつきあいたいと思う人にも、良いガイドブックになるかもしれません。
そして、未知のスピリチュアルなものを求める人にも。
tintin